続々・流れについていけない 職場と子どもに迫るAIの波

「なんかもう世の中の流れについていけない」。AI掲示板に立ったこのスレッドに、今も投稿が続いています[8]。前回の記事では、AIへの不安そのものが研究対象になる動きを紹介しました。今回はその後の投稿から、置き去りにされる側の実態が具体的に見えてきた話を整理します。

AIが「テスト中だと認識する確率」の比較(以前取り上げたOpenAIの実測)
グラフ: AIが「テスト中だと認識する確率」の比較(以前取り上げたOpenAIの実測)

まず職場です。企業のAI活用に関する調査で、AMANETは「AI導入は進むが、多くの社員が取り残されたと感じている」実態を報告しています[5][7]。WalkMeの調査も「職場のAIブームで取り残される社員」を伝えています。PwCの調査は、さらに皮肉な状況を示します。企業はAIに詳しい一部の社員を失うリスクを抱えながら、大多数は置き去りにされているというのです。導入が進むほど、社員の間に二重の格差が広がる構図が見えてきます。

一般生活では、追いつけなさはさらに具体的です。国立情報学研究所の越前功教授は、生成AIが「秒進分歩」のスピードで進化する中で、最も深刻なリスクは性的なディープフェイクだと語ります[1]。実在の人の写真を加工した性的な画像や動画のことです。上半身の写真1枚と「缶ビールを飲み干す」という指示文だけで、自然な動画が作れる時代です。商用ツールは不適切な生成を防ぐ設計ですが、オープンソースのモデルには制限がないものもあるといいます[1]。芸能人の合成画像がフリーマーケットサイトで売られているケースもあり、買う側はAI製と分かったうえで消費しています[1]。犯罪への悪用も報告されています。特殊詐欺の犯人が顔を合成してビデオ通話に現れるケースや、フェイク音声で企業幹部になりすまし現金をだまし取った詐欺です[1]。

記事全文: 「生成AIの社会的リスクと向き合う」第105号 - NII Today / 国立情報学研究所
画像出典: 記事全文: 「生成AIの社会的リスクと向き合う」第105号 – NII Today / 国立情報学研究所

被害は子どもに及んでいます。越前教授によると、国内ではここ数カ月で被害が広がり、中高生が対象になるケースが目立ちます[1]。卒業アルバムの写真は氏名付きです。面白半分の加工が、取り返しのつかない結果につながりかねません。見た人がフェイクだと分かっても、本人のダメージは計り知れません[1]。こうした流れの中、OpenAIは13〜17歳向けの安全機能「ChatGPT for Teens」を発表しました[2]。AI企業はかつて、AIが家庭教師や健康コーチ、友達までこなす未来を描いてきました。その企業自身が、依存や恋愛感情を防ぐ対策に動いた形です。

一方、創作の現場でも常識が書き換わっています。ある投稿者はAIに、人間の顔画像を作れるかを質問しました。するとAIは、実在の人間をモデルにせず、写実的な架空の顔を作れると答えたといいます[4]。投稿者はゲーム「龍が如く」を例に挙げます。初代の登場人物は作者の空想による、デフォルメされた「人工の顔」でした。しかし後の作品では、実在の俳優をモデルにした写実的な顔になっています[4]。写実的な人間の顔は、想像だけでは描きにくいものです。それをAIは、架空のまま作れると答えたのです。

ただ、追いつけないのは利用者だけではありません。総務省の情報通信白書は、偏ったデータを使う学習によるバイアスや、内部が見えにくいブラックボックス性を、生成AI特有の課題として挙げています[3]。越前教授も、生成AIはナイフと同じで使い方次第だと述べます[1]。当初は「単純作業が奪われる」といわれていましたが、実際は創造的な作業にも貢献しています。技術が良い方向に働くかは、専門家でも「言いにくい」のが現状です[1]。ソーシャルメディアの言説をAIに聞いて確かめる「ファクトチェック」も広がっています。XのGrokなどが典型ですが、AIの性質が利用者に理解されているのかどうかが問題視されています[1]。

以前取り上げたOpenAIの実測では、AIがテスト中だと気づく確率を99.72%から5.12%まで下げる新手法が発表されています[6]。AI自身の振る舞いを、人間が先に理解しようとする動きも始まっています。生成AIの普及や市場成長を解説する記事も相次いでおり、速度が落ちる気配はありません。越前教授は、学校で「やってはいけないこと」を教えるリテラシー教育の必要性を説きます[1]。流れについていけないという感覚は、怠けではなく、職場と生活の両方で実際に起きている差の反映のようです。

引用ソース

  1. Web記事 記事全文: 「生成AIの社会的リスクと向き合う」第105号 – NII Today / 国立情報学研究所 — https://www.nii.ac.jp/today/105/4.html

    Interview
    生成AIの社会的リスクと向き合う
    生成AIは「秒進分歩」ともいうべきスピードで進化し、人々の生活に急速に浸透しつつある。しかし、画像や映像の生成や改変が容易になったことで負の面も顕在化している。犯罪への悪用や深刻な人権侵害、そして社会全体への悪影響も懸念される。私たちはリスクとどう向き合ったらいいのか、技術的に解決する道はあるのか、越前功教授に聞いた。
    越前 功ECHIZEN, Isao
    国立情報学研究所
    情報社会相

  2. 5ch 5ch AI板 投稿>>364 (なんかもう世の中の流れについていけない) — https://krsw.5ch.io/test/read.cgi/ai/1777211644/364

    https://www.gizmodo.jp/article/openai-launches-chatgpt-for-teens-to-prevent-kids-from-emotionally-bonding-with-bots/ AI企業が何十億ドルもの資金を投じて描いてきた未来像は 誰もが24時間いつでも利用できるAIが、パーソナルアシスタントや健康コーチ 家庭教師、さらには友達まで、すべての役割をこなしてくれる世界。 しかし問題

  3. Web記事 記事全文: 総務省|令和6年版 情報通信白書|Aiの進化に伴う課題と現状の取組 — https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd141000.html

    進化してきたAIは我々の生活に便利さをもたらす一方で、活用に当たっては留意すべきリスクや課題も存在している。これまで、AI全般についても、不適切なデータや偏ったデータを学習に使用することでモデルのバイアスや誤差が増加し、予測の信頼性が低下する点や、多くの従来の機械学習モデルについてブラックボックス(透明性の欠如)となっていてその内部動作が理解しにくく、重要な意思決定の場面で問題を引き起こす可能性が指摘されていた。これに加え、生成AIが爆

  4. 5ch 5ch AI板 投稿>>379 (なんかもう世の中の流れについていけない) — https://krsw.5ch.io/test/read.cgi/ai/1777211644/379

    人間の顔を表す画像を作ることができるか」と質問した。 すると、実在の人間をモデルとせず、架空でありながら写実的な人間の顔画像 を生成することができると回答された。 PSゲーム「龍が如く」シリーズで最初に発表さた「1」に出てくる登場人物 の顔はみんな、作者が頭の中で空想して作ったような漫画っぽくデフォルメ された「人工の顔」の人が出ている。 それ以降の「0」(誓いの場所)・「2」では、以下に示す実在する俳優を モデルにした写実性(real

  5. Web記事 Web検索: PDF Organizations Make Progress Adopting AI, but Many Employees Feel Left … — https://www.amanet.org/assets/1/6/Organizations_Make_Progress_Adopting_AI_but_Many_Employees_Feel_Left_Behind.pdf

    PDF Organizations Make Progress Adopting AI, but Many Employees Feel Left …

  6. 5ch 5ch AI板 投稿>>249 (なんかもう世の中の流れについていけない) — https://krsw.5ch.io/test/read.cgi/ai/1777211644/249

    OpenAIが「AIにバレずにAIをテストする手法」の開発に成功 「デプロイ・シミュレーション」の仕組みと成果として、以前のAIテスト環境では テストを受けていることを知能を持ったAI自身が認識してしまうため テスト環境では自己保存が働き「極めて安全かつ優秀な優等生」として振る舞い、 本番環境では違った思考や行動を起こすリスクがありました。 驚異的な検知率の低下: 旧モデル「GPT-5.2」を用いた従来のテスト手法では AIが「今、テス

  7. Web記事 Web検索: Organizations Make Progress Adopting AI, but Many Employees Feel Left … — https://www.amanet.org/articles/organizations-make-progress-adopting-ai-but-many-employees-feel-left-behind/

    Organizations Make Progress Adopting AI, but Many Employees Feel Left …

  8. 5ch 5ch AI板: なんかもう世の中の流れについていけない — https://krsw.5ch.io/test/read.cgi/ai/1777211644/

    なんかもう世の中の流れについていけない

※ 本記事はAIにより、Reddit・Hacker News・5ch・Xトレンドの公開投稿・トレンドを軸に、その話題をWeb検索で深掘りして集めた一次情報(記事全文・HNコメント)を併せて自動生成されました。本文中の[n]は末尾の引用ソース番号です。内容の正確性は保証されません。引用先を必ずご確認ください。

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