しょっぱなからつまずいた感じだったけど、気を取り直してAlibabaCloudのVPSであるElastic Compute Serviceを構築してみる。
コンソールの左上、横棒3本のところを押すと出てくるメニューで「Elastic Compute Service」を押下してECSのページに遷移する。
「インスタンスの作成」を押下して新しくサーバーを作成する。
仮想サーバーのことをインスタンスというらしい。
課金方式とリージョンを選ぶ。
「サブスクリプション」を選ぶと1ヶ月単位で使い続けられる感じに、クラウドらしくちょっと試して消す感じなら「従量課金」を選ぶと良い。
「サブスクリプション」を選んだ場合、削除して作り直すことができないので最初は「従量課金」で購入し、ある程度使い勝手や負荷の状況などを試した後に「サブスクリプション」に切り替えるのが良さそうだった。
(実際に消せない、起動できないサーバーが出来上がってサポートと2日くらい英語でやりとりするハメになった)
リージョンはやっぱり中国だとサーバーが安いっぽい。
レイテンシなどを考えると、ちょっと高いけど「日本(東京)」かな……。
ゾーンはAとBがあるみたいだけど、どちらも東北(東京って書いてあるのに……東京の北の方ってこと?)らしい。
普通に使うならどちらかに統一する方が良い。
インスタンスのタイプを選ぶ。
vCPUの数を1とかにするとリストに最初から出ているちょっと高価なサーバーじゃないバーストタイプなども出てくる。
WordPressなど、Raspberry Pi 4でも十分に動くくらいの軽いアプリだったら、小さいサイズで十分。
ってことで、ここは用途に合わせて好きなのを選ぶ。
イメージ(OS)を選ぶ。
自分でイメージを作ったりもできるけど、保証がないのでパブリックイメージを使う。
(起動しないサーバーが出来上がったときに真っ先に聞かれたのはカスタムイメージを使ったかどうかだった)
UbuntuとかCentOSといったLinuxやWindows Serverなどがあるので用途に合わせて好きなのを選ぶ。
ストレージのサイズは大きければ大きいほどIOPSが大きくなる。
パフォーマンスレベルはPL0が一番安価でPL1、PL2とパフォーマンスが高くなるほど高価になる。
サイズがある程度大きくないと高いパフォーマンスレベルは選べないようになっている。
普通に公開サーバーとして使うのであればESSDのPL0で十分な速度だと感じる。
スナップショットは従量課金なのでよっぽど大事なデータを保存するんじゃなければ個人では必要ないと思う。
ここまででサーバーのスペックなどに関する部分はほぼ終わり。
あとはどのネットワークに所属させるかなどを選ぶことになる。
VPCはVirtual Private Cloudの略でクラウド上にプライベートネットワーク空間を構築するための機能を指している。
新しく自分で作ったものを指定しても良いし、あまりこだわりがないのであれば「デフォルトVPC」という初めから用意されているネットワークを指定しても良い。
vSwitchはVPCのアドレス空間に存在する仮想スイッチのことで、ECSが実際に接続するスイッチを指している。
アドレス空間が許す限りいくつも作ることができる。
※VPCが24bitのアドレス空間を持っている場合、25bit以下のアドレスを割り振ることができる。
次にパブリックIPを割り当てるかどうかを指定する。
クラウドの外部から接続する場合はパブリックIPが必要になるけど、ロードバランサーや別のインスタンス経由で接続する場合は不要となる。
※パブリックIPがないとインターネット経由で直接接続できない。
サーバーをリリースするまではずっと同じIPが割り当てられるけど、リリースするとIPアドレスもリリースされる。
毎回同じIPアドレスが使いたい場合は「Elastic IP アドレス」を買ってアタッチすることもできる。
パブリックIPを割り当てる場合の課金方式を指定する。
「トラフィック課金」の場合はトラフィックに応じて従量課金、「帯域幅課金」の場合は選択した帯域幅に応じて時間課金となる。
明らかにトラフィックはあまり大きくないとわかっている場合は「トラフィック課金」を選択した方が安くなる。
次にセキュリティグループの設定をする。
いわゆるファイアウォールの設定。
WebサーバーならTCP/80、TCP/443あたりとリモートログインするためにLinuxならTCP/22、WindowsならTCP/3389にチェックを入れておけば良い。
後からでも変えられるのでとりあえずで良い。
ログイン時の認証方式を決める。
選ぶOSによってはパスワードじゃないとだめとか、キーペアじゃないとダメとか決まっている。
Fedora CoreOSはキーペアが必須となる。
あらかじめ作っていない場合は「キーペアの作成」を押下して作成&選択する。
インスタンス名はECSのコンソールで表示される名前。
自分で好きな名前を付けて何に使っているインスタンスなのかわかるようにしておく。
ホストはホスト名を指している。
インスタンス名はクラウド上での識別子、ホスト名はサーバー上での識別子っていうイメージかな?
タグは付けたければ付けても良い。
どこどこの部署のサーバーですよ、このプロジェクトのサーバーですよ、誰のですよといった情報を付加するのに役立つはず。
管理者が一人でこじんまり使うならほぼ必要ないと思う。
リソースグループは特に作っていなければ「デフォルトリソースグループ」というグループがあらかじめ用意されているのでそれを指定する。
Azureなんかだとリソースグループを削除するとその中身も全部消えるとかセットで消すためのグループって感じだったけど、AlibabaCloudでは中身があると消せない仕様ぽい。
プロジェクトごととか、部署ごととかそういう使い方になるのかな。
タグと同様、個人だとあまり使う機会はないかもしれない。
デプロイセットは複数台同じ役割のインスタンスを作る場合は設定しておいた方が良い。
物理障害に備えてデプロイセットが同じサーバーは別の物理マシン上に構成されるようになるらしい。
ここではそんなに何台もインスタンスを立ち上げるつもりがないので無視。
プライベートプールはAlibabaCloudのサーバー群を一括借り上げしてその中で……とかそういうやつだと思うので無視。
そもそもコンソールから作ることができなくて個別相談になるっぽい。
最終的にこの内容で大丈夫だよね?と確認したらSLAと利用規約に同意するという意味のチェックを入れてインスタンスの作成を押下する。
さて、これでようやくインスタンスが立ち上がるはず。
ECSの概要ページなどにバインドされたパブリックIPなど接続に必要な情報が出てくるはずだからSSHなりRDPなりでつなげてみよう。
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